設立趣意書

特定非営利活動法人 あではで神奈川 設立趣旨書
  21世紀に入り技術の進歩に基づく社会の変遷は一層急激になり、 個人の環境もともすれば取り残されるような速度で変化してきています。この変化のスピードは、従来われわれが自然に形成することができていた、 社会、学校、家族、親子等における人間関係を複雑にし、良好な関係の構築を容易でなくしてきています。
 このため10数年前まではあまりみられなかった 種々の問題が社会のいろいろなところで発生するようになっており、地域、行政が協力して問題に当たる必要が高まっています。その意味でも地域に根ざした 実践的な活動をするNPOに、大きな期待が寄せられるようになってきています。 
 その中で、ここ数年におけるわが国の学校、家庭において大きな問題として クローズアップされるようになってきているものに、ADHD(注意欠陥多動性障害)があります。私たちは数年前から、 この現象が社会の変化に原因するところも大きく、放置できないものであるとの危機感を抱き、個々のケースの対応を進めてきました。 
 そして、グループ化、ネットワーク化の必要を痛感し、「ADHD神奈川あではで」を2001年5月21日に発足させました。  それ以来、「ADHD神奈川あではで」ではADHDを障害としてではなく、豊かな個性として扱って生活の場を広げていくことを目標に、 相互支援活動(セルフヘルプ活動)を続けてきました。


  この度、今後の活動の実効を上げ、活動範囲を広げていくためには法人格を持つことが有効であるとの結論に達し、 特定非営利活動促進法に基づき「特定非営利活動法人あではで神奈川」を設立することにいたしました。  ADHDを支援する組織としてはNPO法人えじそんくらぶ が既にありますが、「あではで神奈川」は、えじそんくらぶ 等の団体とも連携をとりながら、 神奈川地域において、より地域に密着した活動を行い、ADHDに対する理解と支援を広めていくことを最初の目標として草の根的な活動を始めたいと考えています。
 
2004年1月27日特定非営利活動法人 あではで神奈川 設立代表者  篠山 淳子